親の役割として重要なヘルプとサポートの違いについて。
菅原裕子著【子どもの心のコーチング】(リヨン社)より。
親の役割は、子どもを思いのままに動かすことですか?
世の中にはなんと指示出し魔の親が多いことか。
人間関係など社会でのいろいろなスキルを身につけるには、体験しかない。
子どもが自分で考えたり行動したりするところを、
親がかわってやってしまったら、子どもは自ら体験するチャンスを失うのです。
子どもの成長に従って、親は保護者から、「見守る親」になる。
ヘルプはできない人のために、
その人に代わってやってあげることで、保護者がすることです。
サポートは人をできる存在ととらえて、
そばで見守り、
よりよくなるために必要な時は手を貸すことで、サポートこそが親の仕事なのです。
子どもの話を聴くことはサポートの基本です。
親の「ヘルプ」が子どもをだめにします。
問題解決の経験が充分にないと、子どもが大きくなった時に問題がでてくるのです。
問題を自分で解決する体験の少ない子どもにとって、
この世は何とも生きにくい世界となるでしょう。
飢えている人がいたら、魚を釣ってあげますか?それとも魚の釣り方を教えますか?
魚を釣ってあげるのがヘルプで、魚の釣り方を教えるのがサポート。
ヘルプは親の自己満足で、子どもの人生を横取りする行為です。
親は子供をサポートし、才能を花開かせるコーチになりましょう。
しつけとは、親の言うことを聞かせることでも、
親の思ういい子にすることでもありません。
人と一緒に幸せに生きていくためのあり方を教えることです。
子どもの幸せの第一歩は、親自身が幸せな人生を生きること。
そして、親自身の幸せは自分自身でつくるものです。
パラサイト・ペアレント(子どもに寄生する親)にならないために次の事をしてみましょう。
・自分の望むライフスタイルを思い描く。
・望むライフスタイルを実現するために、子どもが自立できるようサポートする。
・子どもの手が離れたらやってみたいことをリストアップする。
・語り合える友達を持つ。