変えようとせず受け容れる


2016/10/8

変えようとせず受け容れる

「君はここができていないから、ここをこう直しなさい」

欠点を指摘することは簡単です。

誰でもできます。

私はそんな指導者にはなりたくない。

日々塾に通う子どもたちを見ていて、気になること、心配なこと、時には怒りたくなること、いろいろあります。

それをたやすく

「治しなさい!」

とは言いたくない。

人に「こうあってほしい、ああなってほしい」という思い。これはどうも、自分勝手な思いに過ぎないようです。

その思いが強ければ強いほど、悩み事、心配事が増えるらしい。

今、私は子どもたちのことで、教室に通う子どもたちのことで何も悩み事、心配事はありません。みんながみんな、いい子たちばかりです。そんな子どもたちに関わる講師の先生たちもいい人たちばかり。

ある人生相談の達人の方がこんなことをおっしゃていました。

「以前は自分自身のことで悩む人が多かったが、最近は自分以外の人についての悩みを持ちかけてくる人が多い」と。

人に「こうあってほしい、ああなってほしい」という思いが強くなっているそうです。

自分を変えようとする前に、人を変えようとする。

今目の前にいる人を受け容れることができない。

悩みを持つある受験生のお母様にこんな手紙を書いたことがあります。

受験生になった今年。何かと気苦労が多いことと思います。人間ですから好不調の波もあることでしょう。特に不調のとき、不安が口をついて出てしまうことがあるかもしれません。親として「なんとかしてあげたい」と思うかもしれません。そんな時どうすればよいのでしょう。

どうもしなくてもいいんです。

「なんとか変えたい」という気持ちは逆に反発を生みます。

変えようとするよりも、まず理解してあげる。わが子が今そういう状態だということを理解してあげる。すると子どもと接するときのオーラが変わると思います。いくら口でいいことを言っても「変われ」ってオーラを出すと相手は反発してしまうものです。

それよりも子どもとしては、理解してほしいだけ。自分の状態を。気持ちを。

変えようとするよりも、まずわかってあげる。ありのままを認めてくれる人が周りにいれば人は変わっていきます。

「受け容れる」

これが悩み、苦しみから解放されるキーワードのようです。




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