もう随分前の話なのですが、
ノーベル賞を受賞した田中耕一さんがこんなことをおっしゃっていました。
「夢の実現のために愚直にできることを一歩ずつ」
地道な努力の大切さを強調されていました。
成功を収める人たちは成功するために努力しているのではないと思います。
誠実であり、素直であり、自分に嘘をつかず、自分が信じた道をまっすぐ進んでいく。
その過程に努力があり、結果として成功を収めているのでしょう。
なかなか結果がついてこないことに悩んだり、あせったり、いらだったりすることがあるかもしれませんが、
努力の過程でそれはつきものです。
そんなときは逆に
「自分は自分の夢のために一生懸命だからこんなにも悩んだり、あせったり、いらだったりするんだなあ」と
悩む自分、あせる自分、いらだつ自分を素直に受け入れることが大切ではないでしょうか。
そういった自分から逃げてしまうと努力の半ばで夢をあきらめるということになるのではないでしょうか。
試験の結果、仕事の結果など現代は常に結果が求められる時代です。
結果とはもちろん「成功」という結果でしょう。
もちろん失敗するより、成功することの方がいいと誰もが思いますが、
失敗から得るものも大きいことを知っておかなければなりません。
失敗の原因を
「これが悪かったから」「あれが悪かったから」と外に求めても自分の中身は何も変わらず、
今後努力することをやめてしまうことになるかもしれません。
田中さんはさらにこのようなことも語っています。
「失敗は今まで無知であったことを知ったという意味で、一番大きな勉強」。
結果が失敗であろうと成功であろうと、
それを素直に受け入れ、
自分の人生の糧にできることが本当の意味での成功者となれるのではないでしょうか。
いやむしろ人生には成功も失敗もないのかもしれません。
自分という人間がただそこにあり、
地に足をつけ自分の信じた道を歩んでいるだけなのかもしれません。